今日まで、福祉・医療の重要性が主張されなかった時はありません。が、今の日本において、十分満足した制度が確立されていると、考えている人はどれほど存在するのでしょうか？特に弱者と呼ばれる高齢者や体に不自由をお持ちの方ほど、そのことを深刻に考えており、実際、十分な福祉・医療を享受できていないのは明白です。
そんな中で、特に介護が必要な方たちに、十分な歯科医療が提供されていない事実は重要な問題です。歯科医院の経営環境の悪化から訪問診療を手がける先生が増えてきたことは、結果として介護が必要な人にとっては福音であるかもしれません。しかし、本当に必要なのは、情熱と責任感から、訪問診療に邁進する歯科医師が１人でも増えることではないでしょうか？
全国介護歯科協会は、「すべての人に歯科医療の光を」という理念の下、設立されました。
浅学非才の私ではありますが、この理念に賛同し、全国にこの理念を実践すべく理事長に拝命されました。介護が必要な方の歯科治療は、医師・介護士・ご本人やご家族等の協力が不可欠です。歯科医師が積極的に訪問診療に打ち込める環境を整え、１人でも多くの介護が必要な方に良質の歯科医療を享受できる様尽力する所存ですので、よろしくお願いします。
最後に、関係各位のご理解ご協力を心よりお願いして、私の挨拶とします。