2012年10月アーカイブ

全国介護歯科協会の永山です。

介護施設の種類について、第三回目になります。

今回は下記3つの入所施設について解説したいと思います。


【有料老人ホーム】
★介護保険算定可能

・ 入居条件は施設によって異なる
(基本、65歳以上であれば他に条件がないところがほとんど)
・ 入居一時金が高額なところが多い
・ 食事、入浴、排泄介助などのサービスがある
・ 基本的にかかる費用は入居者が全額負担する形となる
・ リーズナブルなところからハイグレードまで予算と内容に応じて選ぶことが可能


【グループホーム】(痴呆性高齢者グループホーム)
★介護保険算定可能

・ 認知症(痴呆症)の高齢者が対象
・ 65歳以上で、要支援2もしくは要介護1以上の方が利用可能
・ 地域密着型サービスで、基本的に施設と同じ地域に住民票がある人に限られる
・ 1ユニット5人~9人で共同生活をしている
・ 認知症の知識を持ったスタッフが常駐
・ 家庭に近い環境で自立した生活を送ることで認知症を緩和する
・ 特養の空き待ちで利用する人も多い


【ケアハウス】(経費老人ホーム)
★介護保険算定可能

・ 60歳以上の高齢者が対象
・ ほとんどのところが個室
・ 家庭に近い環境で支援サービスを受けながら自立した生活を送ることができる
・ 寝たきりになったり重い介護が必要になった場合、退去しなければならない
・ 自治体の助成を受ける形で比較的定額で利用することが可能

★部分に注釈させてもらいましたが、今回紹介した3つの介護施設に関しては
訪問歯科を行った場合、介護保険を算定することができます。

前回お伝えした介護保険を算定することができない施設かどうかだけチェックすれば
わかりやすいかと思います。

※全国介護歯科協会のサイトはこちら



全国介護歯科協会の前田です。

 

先週の日曜日に神戸で摂食嚥下の実践勉強会を行いました。

この勉強会は、協会会員の皆様だけにお知らせしたものでしたので

ホームページ等では告知はしておりませんでしたが、

それでも東京や四国からもお集まりいただきました。

実際の口腔リハビリの実習も含め、実践的で良い勉強会になったかと思います。

 

やはり、最近の介護現場において訪問歯科が、

ただ単に「入れ歯を修理する」あるいは、「むし歯を治療する」

といった歯の治療だけではなく、

「食事をする、飲み込む」といった分野まで求められていることを感じます。

 

また、機会を設けて、摂食嚥下勉強会を開催したいと思います。

全国介護歯科協会の永山です。

前回 「通所系施設」 について書かせていただきました。
これから「入所系施設」 について書いていきたいと思いますが、
入所系施設は通所系施設に比べて種類が多くあります。

今回は下記2つの入所施設について解説させていただきます。

【特別養護老人ホーム】(介護老人福祉施設)
★介護保険算定不可

・ 略称で「特養」と呼ばれます
・ 有料老人ホームと比較すると低料金
・ 要介護5など介護度が高く、経済的にも自宅での介護が困難な人が優先的に入居できる
※現在、多くの施設で数百人の待機者がいる状態
・ 「寝たきり」や「認知症」で自宅での生活が困難、 在宅介護受けることが難しい方が対象
・ 終身での利用になる場合が多い


【介護老人保健施設】
★介護保険算定不可

・ 略称で「老健」と呼ばれます
・ 病院と在宅の中間的な性質を持つ施設
・ リハビリなどを行い、在宅復帰を目的としている
・ 看護師・理学療法士・栄養士など専門スタッフが在籍
・ 病状は安定しているが、すぐに自宅に戻るのが不安な場合などに利用
・ 入所期間は3ヶ月から半年、長くても1年未満

★部分に注釈させてもらいましたが、これらの施設では介護保険を
算定することはできません。
ですので、医療保険で代わりの点数となる「歯科疾患在宅療養管理料」や
「訪問衛生指導料」を算定する形となります。
在宅で診ていた方が上記施設に入所されて、引き続き訪問歯科を行う場合は
居宅療養管理指導費を算定しないよう気をつけましょう!

次回はまた、『入所型施設』の続きについてお話したいと思います。


※全国介護歯科協会のサイトはこちら

全国介護歯科協会の前田です。

 

今回は、最近話題になっている「嚥下訓練」および

「口腔リハビリ」について書こうと思います。

 

最近、歯科雑誌でも特集を組んだり、実際に介護関係者の方からよく質問をいただいている

「嚥下訓練」や「口腔リハビリ」ですが、訪問歯科を行っている医院でも自信をもって

リハビリができている医院はまだまだ少数のようです。

 

なぜ口腔リハビリを自院で実施するのが難しいか?

 

それは、「普段の外来診療でリハビリを行ったことがないから」です。

非常に当たり前の話ではありますが、要するに今まで経験がないから

皆さん二の足を踏んでしまう訳です。

特に、率先役である院長先生にそういった経験がない場合、

いくら衛生士に「口腔リハビリを勉強してできるようにしよう」といっても

なかなか衛生士も動くことができません。

また、院長先生が「口腔リハビリ」について学ぼうと思っても、

理論系の書籍はたくさんあるものの、いざ実践というところまでの

ハードルは高いように思います。

 

「百聞は一見にしかず」 

まずは、実際に口腔リハビリをされている現場を見学してみることが

近道かと思います。そして、その後衛生士同士でリハビリのロールプレイングをしてみて

マッサージの場所や強度、時間などを訓練していき、医院としてレベルを上げていく。

言葉でいうのは簡単ですが、やはりこの過程を経ていくことが、自院で口腔リハビリができるように

なるための近道であるかと思います。

 

全国介護歯科協会の永山です。

今回は「介護施設の種類」について書きたいと思います。

訪問歯科スタートアップ勉強会でもよくお話する内容なのですが、
ご存じない先生がほとんどです。

デイサービス、グループホーム、ケアハウス、特養、老健 etc...

『 聞いたことはあるが、一体どういった施設なのかわからない 』
という方は多いのではないでしょうか?


まず、施設の種類は大きくふたつのカテゴリーに分かれます。

『通所型』 と 『入所型』 です。

『通所型』はその名の通り、通って利用する施設のことで、

ポイントとして
・ 他の施設に比べ、比較的お元気な方が多い
・ 基本的に寝泊りはできない
・ 通所型施設では訪問歯科は成り立たない
※訪問歯科は対象者が寝泊りしている場所でしか成り立ちません
ことが挙げられます。

主な種類としては「デイサービス」や「デイケア」といったものがあります。

【デイサービス】
・ 朝10時くらいから夕方16時くらいまで利用者を預かる。
※ 家族負担の軽減
・ 基本的に行きも帰りも車で送迎。
・ 午前中に入浴、お昼ご飯を食べて、午後はレクリエーションをする。

【デイケア】
・ デイサービスと時間や送迎などほぼ同じ仕組みだが、
目的がリハビリ(身体機能の維持や回復)である点が違う。
※ レクリエーションの代わりにリハビリを行うイメージ

どちらも月・水・金や火・木・土といった形で、ケアプランに
基づいて利用されているケースが多いようです。

前述したとおり、通所施設内で訪問歯科を行うことはできませんが、
休みの日や施設から帰ってから自宅にて診療することは可能です。

まれに通所型施設から診療に来てくれないか、という問い合わせが
あるようですが、その際にはきちんと説明できるようにしておきましょう。


次回は、『入所型施設』についてお話したいと思います。


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